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猫まっし!なクロノス記

猫まっし!なクロノス記

門出 -2-

門出 -2-


「まだ物を持つ余裕はあるよね。」

姉貴が問いかけてきた。

「そりゃまあ、これだけしか持ってないし。」

ポーション数個とダガーを持ち上げてみせる。

「じゃ、これも持っていきなね。」

姉貴が渡してくれたのは、1セットのヒールポーション(S)と、倉庫を利用する際に倉庫番に見せる手形。
手形には姉貴の名前と、そして俺の名前も入っていた。

「ま、対して入ってないけどね。当分狩るには十分なはずだから。」

これって姉貴が今まで稼いだ分を使わしてくれるって事だよな?

「いいの?!」

思わず声が弾んでしまったのは、まぁ・・・仕方ないよな。

「姉弟だしね。」

よっし!これで狩りが大分楽になるぞ。


「ただし。」

あ、やっぱり何かあるらしい・・・?

「私がやるのはここまでだからね、当分の装備は自分で探すように。それが冒険者としての嗜みであり楽しみでもあるからね。」

装備を探すのも楽しみ、か。
こういう発想をするあたりが姉貴らしい。


「わかった、最高の装備を見つけるよ。」

どれ、俺も姉貴に倣ってみるとするか。

「よしっ。」

「兄さん頑張って。」

「榛(しん)姉以上のお土産拾ってきてねっ♪」

「わかったよ。」





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